なぜSOJO-modelというのか

SOJO model とは・・・?

  • SOJO modelとは 関係者が、到達目標を地域の、もしくは個人の【実現すべき理想の暮らし、生活の具体的なイメージ】 として共有し、その実現に向けてそれぞれの役割を果たす展開方法です。
  • その過程において、参加者個人の能力や、創造される暮らしの実現を支える仕組み、そしてそれらの相互作用を獲得することもこの展開方法です。
  • 実際の活動では、目的を設定し、現状のアセスメントを行い、実践し、事後調査を行うことによって、目標値や活動方法の再検討、つまり評価というサイクルを繰り返しながら理想の姿の実現へと向かう一連の流れを持っています。

なぜSOJO model というのか・・・?

  • SOJO modelとは System Oriented Joyful Operation の頭文字をとったもので、もともとは  ソヨーモデル と読みます。 
  • これは、保健所や市町村で、保健活動を進める人たちが、
  •   自分たちの活動の本当の目的はなんだろう・・・ 
  •   健康づくりとは何を作ろうとしているのだろう・・・ という問いかけから始まり、当時の熊本県蘇陽町(現山都町)での活動の中で開発された考え方や展開方法です。
  • ですから、【ソヨーモデル】と呼び、地域づくり型保健活動ともいいます。

どんな場合に使うことができるか・・・

  • もっとも得意とする場は、設計図型の計画作成です。設計図型の計画とは、実現するべき姿(目的)を明確にして、その目的達成のための条件を考え、そこで出てきた条件を充足するための具体的な方策や関係者の役割を明確にするという、まさにSOJO model の手順そのものの計画です。これを基本計画として、具体的にいつどんなことをするのかということを明確にすることで事業計画、活動計画になります。
  •  これは例えば、子育てであったり高齢者対策であったり、多くの分野で使うことができます。「認知症の人やその家族が安心して暮らせる町づくり」で進めた町や「障害を持った子供やその家族が安心して暮らすことのできる町」などがあります。
  •  自殺やうつの予防も、どのように生きることができる町を考えるのかという第一段階から入っていくことで市民と一緒に進めることが可能です。
  •  「町の子育てマップを作る」という事業で、まず、「どんな子育てのできる町になったらいいのか」というところから住民とともに話し合い、そこ出てきた子育ての姿を実現するために必要な条件や条件整備のための施策や事業などをみんなで考え、事業や施策、施設などでマップに載せるものを拾い出すというステップをたどった町もあります。とてもすてきなマップができました。
  •  一見、改修型の計画が合いそうな場合も一考の必要があります。「健診の受診率が低いので何とかしたい」「運動をする人が少ないので何とかしたい」「子育てに悩んでいる人が多いので何とかしたい」などのように問題と解決したいことが前面に出ている場合です。 このような場合も、例えば「住民が安心して検診を受ける」というための条件を考えるとか、運動や子育てについては、「運動をしている姿」や子育てに悩みはつきものなので、「心地よく子育てしている姿」を具体的なイメージで描いてそれを実現するための条件を考えるというSOJO model の手順で進めることで対策の幅や関係する人脈の幅が広がってくるでしょう。
  • そのほかにも、
  •   ○健康づくり推進員が自主的に活動できるような養成講座を組み立てたい。
  •   ○食育ということで、関係機関のネットワークを作るための研修会をしたいのですが・・・・。
  •   ○いろいろな自主活動があるので、交流の場を設けて学習会をしたい。
  •   ○個別ケアを担当者一人だけで背負わないような意識づけをしたい。
  •   ○患者活動がもっと主体的になればいいのだが・・・
  •   ○生活習慣対策のポピュレーションアプローチって具体的にはどうすればいいのだろうか・・
  •  など、様々な機会に、本来的な目的を具体的な姿から考えるという進め方を試みてはいかがでしょうか。
  •  いずれにしても、対策を考えるとこに、目的を実現するためには、「様々な条件が整うことが大切なんだ」ということさえ意識しておけば、様々な場面でSOJO model の考え方、進め方ができるのではないでしょうか。


参考図書p64もあわせてご参照ください。

Type A と Type B

      私たちは、SOJO modelを適応する際、「これはtype A だ」とか、「これはtype Bだ」などの会話をします。

  •  TYPE Aは、認知症の人やその家族の暮らし、障害を持ったお年寄りの暮らしや子育て、あるいは自殺対策など、その課題の対象となっている人たちの実現するべき暮らしの姿が一般解のない、言い換えれば価値観や人の考え方が影響するような課題の場合です。健康づくり推進員の活動も、そもそも地域の人たちのどのような暮らしの実現のための役割を探すという考えで進めますので、TYPE Aということができます。ここで注意するべきことは、最初から「推進員の活動はどうあるべきか」という話し合いから入らないようにするということです。推進員の活動は、何かを実現するための手段のはずです。そこで実現するべき目的を明確にしないまま手段のあり方を検討することは手段の目的化ということになっていまします。
  •  TYPE Bは、「市民が運動をするようになる」とか、「市民が検診を受ける」というように、そこに価値観や考え方があまり入らない目的実現を目指す場合です。それを実現するための条件を幅広く考えることになります。
  •  TYPE Aでは、第1段階であるべき姿の例の話し合いで、認め合いや実現するべき姿への共有が重要になります。
  •  TYPE Bでは、第1段階での話し合いは、第1段階は比較的スムースに共有ができますが、第2段階での上位目的の共有が大切になります。何のために運動が大事なのか、何のために検診を受けるのかというところで、単に「健康のため」のような言葉ではなく、検診を受けることでなにが得られ、そのことでさらに上位の目的として得られることを、生き方やいきがいなどのレベルまで話し合っておくことで、実践段階で活動がぶれなくなるでしょう。
  •  TYPE Cを使うこともありますが、これは、すでに計画書ができていて、そこに、地域の目指す姿として「子供たちが健やかに育つ」「安心して育児ができる」「支え合える町」などの表現がある場合、ここでは、それは具体的になにができることをいっているのか、どんな日々を送っている姿なのかという風に、目的の具体化から始まる場合です。
  •  でも、TYPE については、それほど神経質になったり、厳密に分けることは全く意味がありません。